薄物リング研磨加工の特急対応!!

こんばんは!
レスキュー研磨工場 (株)ジートライズの代表を努めます杉浦です。
本日は薄物のリング研磨加工&特急対応についてご紹介いたします。

こちらは、以前に弊社ホームページよりお問い合わせをいただきましたメーカー様からのご依頼品です。
現在リピート品を継続的にお取引を頂いただいています大切なお客様です ^^

【お客様のお困りごと】
お客様が発注先企業様より特急依頼を要請されたため現在受注中の案件よりも先に対応して欲しい。
出来れば一日でも早く!!

今回は翌日出荷にて対応いたしました。

【材質】 S45C Φ89✕Φ82 T=2.06、2.04、2.02 各2個
【加工精度】 T寸法±0.005、平面度0.005、平行度0.005
【加工内容】リング形状の2面研磨
【加工ポイント】
薄物のリング形状。
平面度0.005以内に抑えることが最大のポイントです。

お電話にて打合せをした時にとても難易度が高いお仕事になりそうだなと察しましたので内容をご説明しまして、予備を各1個ずつ用意していただくこと、最悪の場合加工不能の可能があるためにトライ加工であることを条件に特急対応にて今回の件をお受けすることにいたしました。

お電話の翌日に品物が届きましたので早々作業を開始します。

お客様の社内にて切削加工をされたそうですが、研磨前の取代約0.15、平面度0.02~0.03位と素晴らしい加工がされています。

トライ加工も兼ねていますので、様子をみながらまずは1個を取り掛かります。

歪に気をつけながら粗取りにて0.05位の取代まで追い込みます。
この時に研削熱をかけ過ぎると歪が0.03位出てしまいましたので半磁気やラップなどを使い製品、素材のクセを 掴みます。

少しずつ歪と厚みを交差に仕上げました。
苦労しましたが、なんとか1枚仕上がりましたのでお客様にご報告とお見積もりをいたしました。

単価の面で多少開きがありましたがお話し合いにてまとまりましたので、引き続き残りの5枚を翌日発送のお約束にて正式にご注文を承りました。

念の為に2種類の測定方法で加工しました。

「指示ベンチスナップゲージ」(Mahr社)にて測定


ダイヤルゲージを使いブロックゲージの比較測定、平面度測定

【実測値】±0.005→+0.003~+0.002

無事に全点仕上がり頂いた翌日にはお客様に向けて出荷いたしました。

薄物の研磨加工、平面研磨の特急品などでお困りの方。
お気軽にレスキュ研磨工場(株)ジートライズまでご相談下さいませ。

ありがとうございました!

溝研磨(高精度仕様)

本日は溝研磨の高精度仕様についてご紹介します。

こちらは、最近お取引を始めさせていただきました検査具、ゲージ、治工具等を扱うメーカー様より研磨依頼をいただきました。

お取引の経緯を少しお話しますと
担当者様は以前お勤めの会社から転職をされたようで何年かぶりにお電話をいただきました。

内容は平面研磨加工のご依頼です。
一度会社に寄って欲しいとのことでした。

翌日、近くへ納品がありましたので、出先から「近くに来てますので今から会社訪問させてもらってもいいですか?」とお電話したところ「お待ちしています」とのことでしたので訪問させていただきました。

担当者様とは以前の会社の時に1、2回研磨加工のお手伝いをさせていただいた程度だったですが ちゃんと弊社のことを覚えていて下さったようです。

開業当初(2004年7月)の私の名刺を見てお電話を下さいました。
本当にありがたく、再びの再開に感謝です ^^

早速、平研磨の部署に案内されるとすでに数十点ご依頼品が準備してありました。
一通りの打合せをして納期の兼ね合いもあり今回は数点お手伝いさせていただくことになりました。

本日ご紹介する品物はその内の1点です。

【お客様のお困りごと】
平面研磨の加工部署がとてもお忙しく少しでも良いから平研磨を手伝ってほしいとのことです。

【材質】 S45C (150*125*25)
【加工精度】 巾60(0~+0.005)、基準面(直角度、平面度5ミクロン以下)
【加工内容】巾60、基準面研磨(7面)
【加工ポイント】
溝巾60の交差が0~+0.005とかなりの高精度!!
ハサミゲージ並です ^^;

始めに基準面となる厚み方向から加工を開始します。
厚み方向が仕上がったところで、その基準面を使用して巾方向、長さ方向の直角出しをイケールを使用して仕上げます。

各基準面を仕上げてから本題の溝加工に入ります。
まず、荒取りにて研磨代0.05位のところまで追い込みます。

溝巾の面粗さ6.3Zで機械仕上げもOKでしたがサイド研磨でこの様な精度を仕上げるのは非常に難しいです。

アヤ目が少々残っていますが今回は問題ありません。

ブロックゲージを使用して0のブロックは確実に入る所を確保して後はラッピングの手作業にて少しずつ溝巾を広げていきます。

手作業ですのでダレが出てしまいます。
ですからピックテスター等でダレを確認しながら出来るだけ真直ぐに少しずつ仕上げていきます。

通常の研磨は砥石の底で研磨するので、材質等にもよりますが切り込んだ分だけ研磨されます。

しかし、サイド研磨(砥石の側面を使用すること)は砥石のキレ具合によって仕上がりがバラつきますので中々思うように仕上がりません。

今回のような高精度な溝をサイド研磨で仕上げるのは 非常に難しいので最後の微調整は手仕上げの方が確実です。

H7程度でしたらサイド研磨でも問題ありません。
要求精度により毎回作業内容が変わってきます、または変えています。

【実測値】0~+0.001

高精度の溝研磨加工でお困りの方、お気軽にレスキュ研磨工場 ジートライズまでご相談下さいませ。

ありがとございました!

 

溝研磨加工、基準面研磨加工

本日は、溝研磨加工、基準面研磨についてご紹介いたします。

こちらは、いつもお世話になっておりますゲージメーカー様より平面研磨の応援要請いただきました。

【お客様のお困りごと】
お客様の平面研磨部署が多忙の為、平面研磨加工及び溝研磨を出来るだけ短納期で対応して欲しい。
今回は受注後4日で納品いたしました。

【材質】 S45C 20*30*116
【加工精度】 巾30(-0.02~-0.05)、溝10(0~+0.05)、直角度5ミクロン以内
【加工内容】JB(ジグボーラー)用の基準面(合計7面研磨)、
溝巾10深さ30の溝研磨加工

【加工ポイント】
外周に対して溝を0.01以内に仕上げること。
溝の深さ30とやや深い為にテーパーを出来るだけ抑えること。

はじめにΦ6,Φ10が平面研磨後にJB加工が有るためにデジタルノギス、テスターにて穴位置を調べます。

今回JBの取代が1ミリありましたので出来るだけ半径の0.5以内の芯ズレで収まるように取代を確認しながら研磨加工を進めます。

溝加工は荒取りで残りの研磨代0.05位を残して、仕上げ用のやや硬い砥石に変更してピックテスターで確認しながら外周振リ分になるように仕上げていきます。

また、砥石の切れ具合に注意しながら寸法公差に仕上げます。
この時砥石の切れが悪いと溝がテーパー(溝部上部が広く、下部が狭い)になりやすいです。

最終的にはこのようにブロックゲージにて溝巾を確認します。
溝巾は+0.01~+0.017のところで仕上げをしました。
テーパーは0.003以内のところで収まりました ^^;

今回は溝部の精度、面粗さもさほど厳しくありませんでしたので機械仕上げで完成しました。

はさみゲージの様に、要求精度が高い場合は必要に応じてラッッピング(手作業)にて交差に仕上げます。

溝研磨加工は成型研削盤にて加工しました。
砥石サイズ1ミリ巾(深さ要相談)~、溝深さMAX45まで溝研磨加工が可能です。
溝研磨加工や、治具研磨加工、ジグボーラー加工時に必要な平面研磨加工でお困りの方、1個からでも喜んで対応いたします。

一度お気軽にレスキュ研磨工場、ジートライズまでお問い合わせ下さいませ。